家庭の電気料金が大幅に上がることが決まったいま、生活を守るために「節電」への意識が急速に高まっています。
そんななか、「2023年 湿気・暑さと節電対策に関する意識調査」が今月発表され、節電に取り組む人が9割と圧倒的なこと、対策として「換気のしやすい間取り」などが重視されていることが分かりました。
今夏は果たして、厳しい湿気や暑さをしのぎながら節電する術(すべ)はあるのでしょうか。
特に熱中症リスクのある高齢者は、適切に冷房を使う必要があるだけに、よく考えたいところです。
冷房で熱中症防ぎたい高齢者の対策は?
この調査は、不動産情報サービス事業の㈱LIFULL(ライフル)が6月に公表した「2023年 夏の住まい選びの湿気・暑さと節電対策に関する意識調査」。
今年5月末、全国の20~69歳の男女500名を対象に実施したものです。
その調査結果の主なポイントは次の通り。
【トピックス➊】節電したい人は9割!なのに、暑さ対策は電気を使う「クーラー」?!
今夏の猛暑が予想されるなかでも、電気料金の値上げ発表を受けて、昨年よりも節電したいと考える人たちは約9割(とても節電したい38.5%、できれば節電したい50.4%)にも上りました。
住まいの湿気・暑さ対策を「すでに行っている/行う予定がある」と答えた約7割の人のうち、最も多かった対策は「クーラーを使用する」、2位「扇風機等の使用」が上位を占めています。
節電意識が高まっているとはいえ、冷房機器は使わざるを得ないのが実状のようです。
その一方、3位「窓を定期的に開ける」と4位「遮光性の高いカーテンやレースの設置」を見ると、電力を使用しない対策が続いています。
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【トピックス➋】湿気・暑さ対策は「換気のしやすい間取り」
「換気がしやすい間取り」が最多、2位「窓の大きさ」、3位「窓の数や位置大きさ」と窓に関する回答が続きました。
また、次の住まい選びのポイント(右のグラフ)で回答者が増えた項目としては、「隣近所の家や建物との距離」「ベランダの広さ」「日当たり(東向き)」などが挙げられます。
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【トピックス➌】湿気対策を優先すれば、暑さと節電対策の一石二鳥!
今回の調査結果を踏まえ、㈱LIFULLの高瀬一輝氏が「節電をしながら湿気・暑さ対策ができる一石二鳥の方法」について、こうアドバイスしています。
『住まいでは湿気対策に優先して取り組めば、暑さや節電の対策にもつながります。
次の、住まい選びのときにチェックしたいポイントを参考にしてください』
❑湿気・暑さ対策に効く住まいのチェック項目3選
1.風通しのいい物件を選ぶ
窓と窓が対角線上にあり、その距離が遠いほど、家の中のこもった湿気を外に押し出してくれます。
涼しい風が入れば、エアコンに頼らずとも暑さがしのげることでしょう。
2.浴室乾燥機がある物件を選ぶ
家の中に湿気を生む要因として、“部屋干し”はその一つ。
湿気を家の中に出さずに衣類を乾燥させてくれる「浴室乾燥機」が有効です。
3.高気密・高断熱の「窓」が重要!
湿気対策として最も効果的で節約もできるのは、高気密・高断熱の家に引っ越すこと。
特に見るべき箇所は「窓の種類」で、『断熱窓』が採用されているかどうかは重要なチェックポイントです。
この記事と画像の出典:㈱LIFULL 公式サイト
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