
東京で二拠点生活(二地域居住)を始めたいと考えている方のなかには、都心と地方を行き来する暮らしをイメージする方も多いのではないでしょうか。
しかし、二拠点生活は必ずしも東京と地方を組み合わせる必要はありません。東京都内でも、都心の利便性と郊外の豊かな自然を両立した暮らしを実現できます。
例えば、平日は新宿で便利な都市生活を送り、週末は奥多摩で自然に囲まれて過ごす。あるいは、銀座と国立にそれぞれ住まいを持ち、気分や予定に合わせて生活する場所を変えることもできます。
特に60代以降のシニア世代にとって、長距離移動をせずに生活環境を切り替えられることは、東京都内で二拠点生活をする大きな魅力です。
この記事では、東京都内で二拠点生活を始めるメリットやおすすめのエリア3選、費用、住まいの探し方、注意点について詳しく解説します。
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東京都内で始める二拠点生活(二地域居住)とは?

二拠点生活とは、2つの地域に生活の拠点を持ち、それぞれの住まいを行き来しながら暮らすライフスタイルです。「二地域居住」とも呼ばれ、近年は働き方やライフスタイルの多様化に伴い、関心が高まっています。
一般的には、東京と地方を行き来する暮らしがイメージされますが、東京都内の異なるエリアに住まいを持つことも、広い意味での二拠点生活に含まれます。
例えば、新宿と奥多摩、銀座と国立など、都心と郊外にそれぞれ住まいを確保することで、都会の便利さを維持しながら、自然豊かな環境や静かな住宅街での生活を楽しめます。
東京都内であれば、鉄道やバスなどの公共交通機関を利用して移動できる地域も多く、遠方への移住に比べて移動の負担を抑えやすいことも特徴です。
定年退職後の新しい暮らし方としてはもちろん、仕事を続けながら週末だけ別の地域で過ごすなど、自分のペースに合わせた生活スタイルを選択できます。
なお、国の制度上の「二地域居住」には対象地域や支援制度ごとに条件があるため、東京都内の二拠点生活がすべての支援制度の対象になるわけではありません。
シニアが東京都内で二拠点生活をするメリット

東京都内で二拠点生活を始めることには、地方への移住とは異なるメリットがあります。
特にシニア世代にとっては、これまでの生活環境を大きく変えることなく、新しい暮らしを楽しめる点が魅力です。
都心の利便性と郊外の自然を両方楽しめる
東京都内には、新宿や銀座、渋谷といった都市機能が集まるエリアがある一方で、奥多摩や高尾など、自然豊かな地域も広がっています。
都心ではショッピングや外食、美術館巡りなどを楽しみ、郊外では散策や家庭菜園、自然観察などに時間を使うことができます。
一つの地域だけでは実現しにくい異なる暮らしを、生活拠点を変えることで楽しめるのが二拠点生活の魅力です。
長距離移動をせずに二拠点生活を実現できる
東京と遠方の地方都市を行き来する場合、新幹線や飛行機などを利用する必要があり、交通費や移動時間が負担になることもあります。
一方、東京都内であれば、組み合わせる地域によっては電車で1〜2時間程度の移動で済みます。
移動距離が比較的短ければ、週末だけ郊外で過ごしたり、数日ごとに生活拠点を切り替えたりすることも可能です。
ただし、奥多摩などの山間部では、駅から住まいまでの移動手段も考慮する必要があります。
医療機関や家族とのつながりを維持しやすい
シニア世代が二拠点生活を検討する際、重要になるのが医療環境です。
東京都内であれば、これまで通っていた医療機関を継続して利用しながら、別の地域で生活することも比較的検討しやすくなります。
また、家族や友人が都内に住んでいる場合、遠方へ移住するよりも交流を維持しやすいでしょう。
ただし、都内であっても医療機関の数や診療体制には地域差があるため、住まいの近くに必要な医療サービスがあるかを確認しておくことが大切です。
趣味やライフスタイルに合わせて暮らしを変えられる
二拠点生活では、その日の予定や季節に合わせて生活する場所を選べます。
例えば、趣味の観劇や美術館巡りを楽しむ日は都心で過ごし、自然のなかでリフレッシュしたい日は郊外へ移動するといった暮らし方です。
春や秋は自然豊かな地域で過ごす時間を増やし、寒さが厳しい冬は都心で生活するなど、季節に応じて滞在期間を調整することもできます。
定年退職後の時間を活用し、自分らしい暮らしを実現したい方にとって、二拠点生活は選択肢の一つになるでしょう。
東京都内で二拠点生活におすすめの組み合わせ3選

東京都内で二拠点生活を始めるなら、都心と郊外の特色を活かしたエリア選びがおすすめです。
ここでは、シニア世代が楽しめる3つの組み合わせを紹介します。
新宿 × 奥多摩|都会の便利さと大自然を楽しむ二拠点生活
新宿と奥多摩は、東京都内でありながら、まったく異なる生活環境を楽しめる組み合わせです。
新宿には百貨店や大型商業施設、飲食店、医療機関などが集まり、日常生活の利便性に優れています。一方、奥多摩は東京都西部に位置し、山々や渓谷、湖などの豊かな自然が広がる地域です。
例えば、平日は新宿周辺で買い物や趣味の活動を楽しみ、週末は奥多摩でハイキングや川沿いの散策、家庭菜園などを楽しむ暮らしが考えられます。
新宿駅から奥多摩駅までは、JR中央線・青梅線を利用して、おおむね1時間30分〜2時間程度が目安です。時間帯によっては乗り換えが必要になります。
奥多摩では、駅周辺を離れると商業施設や公共交通機関が限られる地域もあります。住まいを選ぶ際は、日常の買い物や医療機関へのアクセスも確認しておきましょう。
都会の便利さを手放さず、自然のなかでゆったりとした時間を過ごしたいシニアにおすすめの組み合わせです。
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銀座 × 国立|華やかな都心と緑豊かな文教地区で暮らす
銀座と国立は、華やかな都市生活と落ち着いた住宅街での暮らしを両立できる組み合わせです。
銀座には老舗百貨店や高級ブランド店、レストラン、ギャラリーなどが集まり、ショッピングや芸術鑑賞を楽しむのに適しています。
一方、国立市は文教地区として知られ、JR国立駅南口から続く大学通りには並木道が整備されています。落ち着いた街並みのなかにカフェや飲食店、商店などが点在しており、散歩や買い物を楽しみながら暮らせる地域です。
銀座駅から国立駅までは、東京メトロとJR中央線などを利用して、おおむね50分〜1時間程度が目安です。
例えば、銀座では観劇や美術館巡り、友人との食事を楽しみ、国立では静かな住宅街で読書や散策を楽しむといった暮らし方が考えられます。
国立は都心から比較的アクセスしやすい一方、駅周辺の人気住宅地では家賃が高めになる場合もあります。二拠点生活の費用を抑えたい場合は、駅から少し離れた地域も含めて検討するとよいでしょう。
都会の文化や洗練された雰囲気を楽しみながら、日常は穏やかな環境で過ごしたいシニアにおすすめです。
渋谷 × 高尾|都市生活と高尾山周辺の自然を満喫
渋谷と高尾は、都市の活気と山のある暮らしを組み合わせた二拠点生活です。
渋谷には大型商業施設や文化施設、飲食店などが集まり、買い物や外食、イベントなどを楽しめます。
一方、八王子市の高尾エリアには高尾山をはじめとする豊かな自然が広がり、四季折々の風景を身近に感じられます。
春の新緑や秋の紅葉など、季節ごとの自然を楽しめるのも魅力です。
渋谷駅から高尾山口駅までは、京王井の頭線で明大前駅へ向かい、京王線・高尾線に乗り換えるルートなどがあります。所要時間は列車や乗り継ぎによって異なりますが、おおむね1時間〜1時間20分程度が目安です。
高尾山にはケーブルカーやリフトもありますが、山道には階段や傾斜があるため、体力に合わせて散策コースを選ぶことが大切です。
また、高尾駅周辺にはスーパーや飲食店などがあり、日常の買い物にも便利です。自然環境を重視する場合は高尾山口駅周辺、生活の利便性を重視する場合は高尾駅周辺など、目的に合わせて住まいを探すとよいでしょう。
都心での交流や文化活動を楽しみながら、自然に触れる時間も大切にしたいシニアに適した組み合わせです。
東京都内の二拠点生活にかかる費用
東京都内で二拠点生活を始める場合、最も大きな負担になるのが2つの住まいにかかる費用です。
都心と郊外では家賃相場に差がありますが、郊外だからといって必ずしも安く住めるとは限りません。
交通費や光熱費なども含めて、無理のない予算を考えることが大切です。
都心と郊外、それぞれの家賃相場
東京都内で二拠点生活をする場合、都心の住まいは比較的コンパクトな賃貸住宅にして、郊外では広さや自然環境を重視する方法があります。
例えば、新宿では駅に近いワンルームマンションを借り、奥多摩では庭付きの一戸建てを探すといった組み合わせです。
家賃は地域や物件の広さ、築年数、駅からの距離によって大きく異なります。
具体的な予算を考えるために、以下のようなモデルケースを想定してみましょう。
| 項目 | 月額費用(仮定) |
| 都心の賃貸住宅 | 12万円 |
| 郊外の賃貸住宅 | 6万円 |
| 2拠点の家賃合計 | 18万円 |
※実際の家賃相場を示すものではなく、費用計算のための仮定です。管理費や駐車場代、初期費用などは含んでいません。
この例では、家賃だけで年間216万円かかります。
年金収入や貯蓄、その他の生活費とのバランスを考え、長期的に維持できるか検討する必要があります。
二拠点間の交通費と移動頻度
二拠点生活では、住まいを行き来するための交通費も必要です。
東京都内であれば、電車やバスなどの公共交通機関を利用できる地域が多いため、自家用車を所有せずに移動することも可能です。
ただし、移動頻度が増えるほど交通費も高くなります。
例えば、1回の往復交通費を2,000円と仮定すると、月2回の往復では4,000円、月4回では8,000円となります。
移動にかかる費用だけでなく、荷物の持ち運びや駅から自宅までの距離なども考慮しましょう。
特にシニア世代では、乗り換え回数が少ない路線や、座って移動しやすい交通手段を選ぶことも大切です。
光熱費・通信費など二重にかかる生活費
二拠点生活では、家賃以外にも電気・ガス・水道などの基本料金がそれぞれの住まいで発生する場合があります。
また、インターネット回線を2拠点に設置すると、通信費も二重にかかります。
さらに、冷蔵庫や洗濯機、寝具、調理器具などを両方の住まいに用意する場合は、初期費用が増えることにも注意が必要です。
特に奥多摩や高尾などの自然豊かな地域では、冬場の暖房費が想定以上にかかることもあります。
住まいを契約する前に、年間を通じた維持費を試算しておくと安心です。
二拠点生活の費用を抑える方法
二拠点生活の費用を抑えるには、2つの住まいの役割を明確にすることが重要です。
例えば、都心の住まいは生活に必要な設備を備えたコンパクトな物件にし、郊外では広さや周辺環境を優先する方法があります。
また、郊外で過ごす期間が短い場合は、最初から賃貸住宅を2軒借りるのではなく、マンスリーマンションや宿泊施設を利用してみるのもよいでしょう。
短期間の滞在を繰り返しながら、実際にどのくらい利用するのかを確認すれば、無駄な住居費を抑えやすくなります。
東京都内で二拠点生活の住まいを探す方法

東京都内で二拠点生活を始める際は、滞在する期間や目的に合わせて住まいを選ぶことが大切です。
特にシニア世代の場合、家賃や間取りだけでなく、駅からの距離やバリアフリー設備、医療機関へのアクセスなども確認しておきましょう。
一般的な賃貸マンション・アパートを借りる
二拠点生活の住まいとして、一般的な賃貸マンションやアパートを借りる方法があります。
長期間にわたって二拠点生活を続ける予定であれば、通常の賃貸借契約によって住まいを確保することで、生活の基盤を整えやすくなります。
例えば、都心では駅に近いコンパクトなマンションを借り、郊外では広めのアパートや一戸建てを選ぶといった方法です。
ただし、賃貸住宅によっては入居審査や契約条件が異なり、年齢や収入、保証人の有無などが確認される場合があります。
また、二拠点生活では住まいを長期間留守にすることもあるため、郵便物の管理や防犯対策なども考慮する必要があります。
家具付き賃貸やマンスリーマンションを利用する
初めて二拠点生活に挑戦する場合は、家具付き賃貸やマンスリーマンションを利用する方法もおすすめです。
家具や家電が備え付けられた物件であれば、引っ越しの荷物を減らせるほか、生活用品を新たに購入する費用も抑えられます。
例えば、現在の住まいを維持しながら、奥多摩や国立などで一定期間暮らしてみることで、地域の生活環境や交通アクセスを実際に確認できます。
ただし、マンスリーマンションは通常の賃貸住宅と比べて、月額料金が割高になる場合もあります。
長期滞在する場合は、一般的な賃貸住宅との費用を比較して検討しましょう。
シニア向け賃貸住宅を活用する
60代以降の方であれば、シニア向け賃貸住宅を検討するのも選択肢の一つです。
シニア向け賃貸住宅には、段差の少ない設計や手すりの設置、緊急時の通報設備など、高齢者が暮らしやすい設備を備えた物件があります。
また、物件によっては安否確認や生活相談などのサービスを利用できる場合もあります。
二拠点生活を続けるなかで、将来的な身体機能の変化が気になる方にとっても、安心感につながるでしょう。
ただし、シニア向け賃貸住宅のなかには、一定の年齢以上であることや、主たる生活拠点として利用することなど、入居条件が設けられている場合があります。
二拠点生活の住まいとして利用できるかどうかは、契約前に確認することが大切です。
東京都内で二拠点生活を始める際の注意点
東京都内の二拠点生活は、地方への移住に比べて移動距離を抑えやすい一方、事前に確認しておきたいポイントもあります。
特にシニア世代では、現在の暮らしだけでなく、5年後や10年後も無理なく生活を続けられるかを考えることが重要です。
移動時間と交通手段を事前に確認する
東京都内であっても、都心と郊外では交通環境が大きく異なります。
例えば、国立駅周辺はJR中央線を利用できますが、奥多摩では列車の運行本数が限られる時間帯もあります。
また、駅から離れた住宅地ではバスの本数が少なかったり、徒歩での移動が難しかったりする場合もあります。
二拠点生活を始める前に、実際に利用する時間帯の交通機関を確認し、買い物や通院などの日常生活に支障がないか調べておきましょう。
医療機関や生活インフラを確認する
シニア世代の二拠点生活では、医療機関へのアクセスも重要なポイントです。
都心には大規模な医療機関が集まっていますが、郊外では診療科目や診療時間が限られる地域もあります。
特に定期的な通院が必要な方は、どちらの住まいからでも無理なく医療機関を利用できるか確認しておきましょう。
また、スーパーやドラッグストア、金融機関など、日常生活に必要な施設が近くにあるかも重要です。
自然環境だけで住まいを選ぶのではなく、日々の暮らしやすさとのバランスを考えることが大切です。
住民票や行政サービスの取り扱いに注意する
二拠点生活では、住民票をどちらの住所に置くのかも確認しておく必要があります。
住民票は原則として生活の本拠となる住所に置くものであり、2つの住まいに同時に登録することはできません。
また、介護保険や自治体独自の高齢者向けサービスなどは、住民登録のある自治体によって利用条件が異なる場合があります。
東京都内であっても、新宿区と奥多摩町、中央区と国立市などでは、それぞれ行政サービスの内容が異なります。
二拠点生活を始める前に、住民票の取り扱いや必要な手続きについて、自治体の窓口に確認しておくと安心です。
まとめ|東京都内の二拠点生活で理想の暮らしを実現しよう

東京都内での二拠点生活(二地域居住)は、都心の利便性を維持しながら、郊外の自然や落ち着いた住環境を楽しめる暮らし方です。
新宿と奥多摩で都会と自然を行き来したり、銀座と国立で文化的な暮らしと穏やかな日常を両立したりと、東京都内だけでもさまざまな組み合わせが考えられます。
特に60代以降のシニア世代にとって、これまでの生活環境や人間関係を維持しながら、新しい地域での暮らしに挑戦できることは大きな魅力です。
一方で、2つの住まいを維持するための費用や移動の負担、医療環境など、事前に確認しておくべきこともあります。
まずは気になる地域に短期間滞在し、実際の生活環境を体験してみるのもよいでしょう。
自分の体力や予算、趣味などに合わせて無理のない計画を立て、東京都内での新しい二拠点生活を検討してみてはいかがでしょうか。
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