11月~2月頃にかけて多発する「ヒートショック」(急激な温度変化で心臓や血管等の疾患が起こること)。
冬に向けてその予防策に社会の関心が集まるなか、日本医師会が今月、高齢者などに対しヒートショックに注意を呼びかける動画をYouTubeで配信しました。
するとSNS上などで、「わかりやすい」「キャラクターも可愛い」といった声が上がり、評判を呼んでいます。
浴室での死亡多い日本、ヒートショックの予防は急務!
今回の動画は(公社)日本医師会が先週11月20日、YouTubeの公式チャンネルにアップした『教えて!日医君!冬は特に要注意!ヒートショック』。
動画の中では、日本医師会公式キャラクターの「日医君」が「ヒートショックが起こる原因や時期」「どんな症状が起こるのか」「ヒートショックを防ぐにはどうしたら良いか」等について分かりやすく解説しています。
日本では現在、浴室での高齢者(65歳以上)の死亡者数(令和3年は5097名)が他国に比べるとかなり多く、社会問題となっているだけに、その対策の強化が叫ばれています。
〈上記の5097名は、高齢者の交通事故死亡者数の2倍以上にあたる〉
特に高齢者をはじめ、心臓や脳、血管などに持病のある方は注意が必要です。
そこで、今回の動画の見どころとなる、「日常生活でヒートショックを防ぐための対策」と「お風呂でぐったりしている人を見つけた場合の対処法」について紹介します(以下は要約)。
➊ヒートショックを防ぐための対策
➀お風呂に入る前の対策
⑴脱衣所や浴室を暖房器具などで暖めておく。
⑵暖房器具がない場合は、 シャワーを使って浴槽にお湯貼りをすることで浴室全体を暖める。浴槽にお湯が溜まっている場合は、 入浴前に蓋を開けておく。
⑶浴室の床にすのこやマットを敷いておく。
⑷食後や飲酒後は血圧が下がるので、すぐに入浴することを避ける。
⑸体調が悪い時、精神安定剤や睡眠薬などの服用後は入浴しない。
⑹入浴をする前は脱水による血圧低下を避けるため、コップ1杯の水を飲む。
➁お風呂に入ってからの対策
⑴心臓への負担、血圧の急激な変動を避けるため、掛け湯をしてから浴槽に入る。
⑵お湯の温度設定は41度以下とし、お湯に浸る時間は10分までを目安として、長時間の入浴は避ける。
⑶入浴中は体に水圧がかかっていて、その水圧が急になくなると、血管が一気に拡張し、脳に行く血液が減ることがあるので、急に立ち上がらずにゆっくり出るようにする。
➋浴室でぐったりしている人への対処法
⑴脱力してしまった人は非常に重く、裸で抱えることが難しいので、まずは浴槽の栓を抜いて排水をし、溺れてしまうのを防ぐ。
⑵次に、救急車を呼ぶ。その間に「意識があるか」「呼吸はしているか」などを確認する。
⑶呼吸が確認できない場合は、救急車が到着するまで心臓マッサージをする。
心臓マッサージの方法は日本医師会のホームページで詳しく説明していますので、いざという時のために身につけておきましょう!
🔽日本医師会公式YouTubeチャンネル
この記事と画像の出典:公益社団法人日本医師会 公式サイトおよびYouTube公式チャンネル
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