
定年退職や子どもの独立をきっかけに、これからの住まい方を見直している方も多いのではないでしょうか。
そんなシニア世代におすすめしたい暮らし方の一つが、東京と神奈川の2つの地域に生活拠点を持つ「二地域居住(二拠点生活)」です。
東京の便利な生活環境を維持しながら、神奈川では海や山、温泉などの自然を楽しむ。隣接する東京と神奈川なら、移動の負担を比較的抑えながら、異なる環境での暮らしを楽しめます。
例えば、平日は東京で仕事や趣味を楽しみ、週末は鎌倉や湘南でのんびり過ごす生活も選択肢の一つです。
この記事では、東京と神奈川の二地域居住におすすめの街6選をはじめ、二拠点生活にかかる費用やメリット、60代以降に気をつけたいポイントを詳しく紹介します。
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東京と神奈川の二地域居住(二拠点生活)が注目される理由
二地域居住とは、主な住まいとは別の地域にも生活拠点を持ち、定期的に行き来しながら暮らす住まい方です。
東京と神奈川の組み合わせには、遠方への移住や二拠点生活とは異なる魅力があります。
東京の利便性と神奈川の自然を両立できる
東京には商業施設や医療機関、文化施設などが集まっており、日常生活に必要なサービスを利用しやすい環境があります。
一方、神奈川には鎌倉や湘南の海、箱根の温泉、小田原の歴史ある街並みなど、東京とは異なる魅力があります。
東京での生活を維持しながら、神奈川にもう一つの住まいを持つことで、都市の利便性と自然豊かな環境の両方を楽しめます。
特に、長年東京で暮らしてきたシニア世代にとって、慣れ親しんだ生活環境を手放さずに新しい暮らしを始められる点は大きなメリットです。
移動距離が短く、週末だけの二拠点生活も実現しやすい
東京と神奈川は隣接しており、鉄道や高速道路などの交通網が整備されています。
例えば、東京駅から小田原駅へは東海道新幹線を利用でき、新宿駅から鎌倉方面へもJR線で移動できます。
遠方に二拠点目を設ける場合と比べて、週末や数日間だけ滞在する生活を計画しやすいのが特徴です。
ただし、同じ神奈川県内でも、駅から離れた住宅地や山間部では移動時間が長くなる場合があります。二拠点生活を始める際は、駅同士の所要時間だけでなく、自宅から目的地までの移動時間を確認することが大切です。
60代以降も仕事や家族とのつながりを維持しやすい
60代以降は、仕事を続けながら趣味の時間を増やしたい方や、家族との距離を大切にしながら新しい生活を始めたい方もいるでしょう。
東京と神奈川の二拠点生活なら、東京での仕事や通院、友人との交流を維持しながら、神奈川で過ごす時間を増やすことも可能です。
また、子どもや孫が東京に住んでいる場合も、比較的行き来しやすい距離に拠点を設けられます。
完全な移住に不安がある方にとっても、段階的に新しい生活環境に慣れていける住まい方といえるでしょう。
東京と神奈川の二拠点生活におすすめの街6選
東京と神奈川で二地域居住を始めるなら、街の魅力だけでなく、交通アクセスや生活環境を考慮して拠点を選ぶことが大切です。
ここでは、東京側の区・エリアと神奈川側の街を組み合わせた、おすすめの6つのパターンを紹介します。
① 新宿区×鎌倉市|都心の利便性と古都の風情を楽しむ暮らし

新宿区と鎌倉市の組み合わせは、都心の利便性を維持しながら、歴史や文化に触れる暮らしを楽しみたい方におすすめです。
新宿駅周辺には大型商業施設や飲食店、医療機関などが集まっており、買い物や通院にも便利です。
一方、鎌倉には鶴岡八幡宮や長谷寺などの寺社仏閣があり、四季折々の自然を楽しめます。由比ヶ浜や材木座などの海岸も近く、海辺の散歩を日課にする暮らしも魅力的です。
新宿駅から鎌倉駅へは、JR湘南新宿ラインの直通列車などを利用できます。
ただし、鎌倉は観光客が多く訪れる地域です。特に休日は駅周辺や主要道路が混雑するため、静かな暮らしを希望する場合は住宅地の立地を慎重に選びましょう。
② 品川区×逗子市・葉山町|海辺でゆったりと過ごす暮らし

品川区と逗子市・葉山町の組み合わせは、海辺でのんびり過ごす時間を大切にしたい方に向いています。
品川区の大崎駅や西大井駅周辺などを拠点にすれば、JR横須賀線や湘南新宿ラインなどを利用して逗子方面へ移動できます。
逗子市には逗子海岸があり、海を眺めながら散歩を楽しめるほか、駅周辺にはスーパーや商店街もあります。
隣接する葉山町は、森戸海岸や一色海岸などの美しい海岸が魅力です。落ち着いた住宅地もあり、自然に囲まれた生活を希望する方に適しています。
ただし、葉山町には鉄道駅がないため、逗子駅などからバスを利用する必要があります。将来的に車を手放す可能性がある場合は、バス停や商業施設までの距離も確認しておきましょう。
③ 渋谷区×藤沢市|都市の刺激と湘南の開放感を楽しむ暮らし

渋谷区と藤沢市は、都市生活と湘南の海辺の暮らしを両立したい方におすすめの組み合わせです。
渋谷駅周辺には商業施設や文化施設が集まり、買い物や趣味、友人との交流を楽しめます。
藤沢市は、江の島や鵠沼海岸などの観光・レジャースポットがある一方、藤沢駅周辺には商業施設や医療機関も集まっています。
渋谷駅から藤沢駅へはJR湘南新宿ラインなどを利用できるため、鉄道を中心とした二拠点生活も検討しやすいでしょう。
海辺での暮らしを重視するなら鵠沼エリア、日常生活の便利さを優先するなら藤沢駅周辺など、同じ市内でも住まいの選び方が変わります。
④ 千代田区×小田原市|東京駅から新幹線で行き来する城下町暮らし

千代田区と小田原市の組み合わせは、東京の中心部での生活を維持しながら、自然や歴史を身近に感じたい方におすすめです。
東京駅周辺を拠点にすれば、東海道新幹線を利用して小田原駅まで短時間で移動できます。
小田原市には小田原城をはじめとした歴史的な名所があり、相模湾の海の幸や地元の農産物など、食の楽しみも豊富です。
また、小田原駅周辺には商業施設や医療機関があり、日常生活の利便性も期待できます。
ただし、新幹線を頻繁に利用すると交通費がかさむため、月に何回移動するかを事前に計算しておくことが重要です。
⑤ 世田谷区×箱根町|温泉と四季の自然を楽しむ暮らし

世田谷区と箱根町の組み合わせは、温泉や自然を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごしたい方におすすめです。
世田谷区の成城学園前駅や経堂駅など、小田急線沿線を東京側の拠点にすれば、小田原方面を経由して箱根へ移動できます。
箱根町には温泉地や美術館、芦ノ湖などがあり、季節によって異なる景色を楽しめます。
春の新緑や秋の紅葉など、東京とは違った自然環境で過ごせる点が魅力です。
一方で、箱根は坂道が多く、冬場には積雪や路面凍結が発生することもあります。医療機関やスーパーへのアクセスも地域によって大きく異なるため、長期滞在を想定する場合は生活環境を十分に確認しましょう。
⑥ 大田区×横須賀市・三浦市|海と新鮮な食材を楽しむ暮らし

大田区と横須賀市・三浦市の組み合わせは、海の近くで暮らしながら、地元の食文化や自然を楽しみたい方におすすめです。
大田区の京急蒲田駅周辺などを拠点にすれば、京急線を利用して横須賀・三浦方面へ移動できます。
横須賀市には海辺の公園や商業施設があり、都市機能と自然の両方を楽しめます。
さらに南の三浦市では、三崎港周辺のマグロ料理や地元の野菜など、地域ならではの食の魅力を満喫できます。
ただし、三浦市の海沿いの地域では、鉄道駅からバスでの移動が必要になる場合があります。車を利用しない二拠点生活を希望する方は、京急久里浜駅や三崎口駅からの交通手段も確認しましょう。
東京と神奈川の二地域居住にかかる費用は?
東京と神奈川で二拠点生活を始める場合、気になるのが毎月の生活費です。
二地域居住では、2つの住まいを維持するための家賃や光熱費に加え、拠点間を移動する交通費も必要になります。
ここでは、東京の住まいを維持しながら、神奈川に賃貸住宅を借りるケースを想定して紹介します。
神奈川のセカンドハウスを賃貸する場合の家賃
神奈川県内でも、地域や駅からの距離、物件の広さによって家賃は大きく異なります。
例えば、鎌倉や逗子・葉山などの人気エリアでは、海に近い物件や駅徒歩圏の住宅は家賃が高くなる傾向があります。
一方、小田原や三浦半島などでは、エリアや物件の条件によって比較的費用を抑えられる可能性があります。
また、家賃だけでなく、管理費や駐車場代、家具・家電の購入費用なども考慮する必要があります。
二拠点目は毎日使用するとは限らないため、最初から広い住まいを借りるのではなく、コンパクトな住宅を選ぶのも一つの方法です。
東京と神奈川を行き来する交通費
東京と神奈川の二拠点生活では、移動頻度によって交通費が大きく変わります。
例えば、月に2回往復する場合と、毎週末移動する場合では、年間の交通費に大きな差が生まれます。
新幹線を利用する小田原方面では、移動時間を短縮できる一方、普通列車を利用する場合より費用が高くなります。
また、車で移動する場合は、高速道路料金やガソリン代、駐車場代なども必要です。
交通費を抑えたい場合は、普通列車で移動しやすい地域や、駅から徒歩圏内に住まいを確保できる地域を選ぶとよいでしょう。
光熱費・通信費など二拠点分の維持費
二拠点生活では、住んでいない期間も電気や水道、インターネットなどの基本料金が発生する場合があります。
特に、箱根など冬の寒さが厳しい地域では、滞在時の暖房費や水道管の凍結対策も考える必要があります。
また、長期間留守にする住まいでは、定期的な換気や清掃、防犯対策なども欠かせません。
家具・家電を二拠点分そろえると初期費用が大きくなるため、家具付き賃貸住宅なども選択肢に入れるとよいでしょう。
月5万円・10万円・15万円の追加予算で考える二拠点生活
東京の住まいを維持しながら神奈川にもう一つの拠点を設ける場合、毎月どの程度の追加予算を確保できるかによって、住まい方が変わります。
以下は、神奈川側の住居費・光熱費・交通費などに充てる追加予算を想定した比較です。実際の家賃相場や物件の募集状況を示すものではありません。
| 追加予算 | 検討したい住まい方 |
| 月5万円 | 月数日の短期滞在、低価格帯の宿泊施設など |
| 月10万円 | 小規模な賃貸住宅を中心に、家賃と交通費のバランスを検討 |
| 月15万円 | 住まいの立地や設備など、選択肢を広げて検討 |
月5万円程度の予算では、一般的な賃貸住宅を年間契約するよりも、必要なときだけ宿泊施設を利用する方法が現実的な場合があります。
月10万円程度の予算があれば、地域や物件の条件によっては、コンパクトな賃貸住宅を借りる選択肢も考えられます。ただし、家賃に加えて光熱費や交通費を確保する必要があります。
月15万円程度の予算では、駅からの距離や住宅設備など、希望条件を広げて住まいを探しやすくなるでしょう。
いずれの場合も、敷金・礼金や引っ越し費用などの初期費用は別途必要になることがあります。
無理なく二拠点生活を続けるためにも、年金収入や貯蓄、現在の生活費を踏まえて予算を設定することが大切です。
60代から東京と神奈川で二拠点生活を始める際の注意点

東京と神奈川は比較的移動しやすい距離にありますが、シニア世代が二地域居住を始める際には、将来的な生活の変化も考えておく必要があります。
特に、医療環境や移動手段、防災対策などは、住まいを決める前に確認しておきたいポイントです。
神奈川の住まいから病院やスーパーまでの距離を確認する
海や山に近い地域では、景色が美しい一方で、病院やスーパーまで距離がある場合もあります。
特に、定期的な通院が必要な方は、東京のかかりつけ医との関係を維持しながら、神奈川側でも緊急時に受診できる医療機関を確認しておくと安心です。
また、日常的な買い物が徒歩圏内で済むかどうかも重要です。
観光で訪れたときには魅力的に感じた場所でも、実際に生活してみると不便に感じることがあります。
住まいを契約する前に、平日や夜間の生活環境も確認しておきましょう。
海沿いの地域では津波・高潮などの災害リスクを調べる
鎌倉や逗子、湘南、三浦半島など、神奈川県の海沿いに住まいを設ける場合は、津波や高潮などの災害リスクを確認することが重要です。
神奈川県や各自治体では、津波による浸水想定区域や避難場所などを確認できるハザードマップを公開しています。
例えば、鎌倉市や逗子市などでは、津波浸水想定や避難場所などの防災情報を確認できます。
また、海沿いだけでなく、箱根などの山間部では土砂災害や大雨による道路の通行規制などにも注意が必要です。
二拠点目は不在にする期間が長くなりやすいため、災害発生時に現地へ戻れない可能性も考えておきましょう。
車を運転しなくなった後の移動手段を考える
60代では車の運転に不安がなくても、70代や80代になったときには生活スタイルが変わる可能性があります。
特に、葉山町や箱根町、三浦市の一部地域では、車があると便利な場所が多くあります。
しかし、将来的に運転免許を返納した場合、バスの本数や最寄り駅までの距離によっては、移動が難しくなることも考えられます。
長く二拠点生活を続けたい場合は、駅やバス停から徒歩で移動できる物件を選ぶなど、車に頼りすぎない住まい探しが大切です。
住民票・税金・介護保険などの手続きを確認する
東京と神奈川の2か所に住まいを持つ場合、住民票や税金、介護保険などの制度についても確認が必要です。
住民票は、原則として生活の本拠となる住所に置きます。二拠点生活だからといって、自由に2か所へ住民登録できるわけではありません。
また、住民票を置いていない自治体でも、事務所や家屋敷の所有・賃借状況などによって、住民税の均等割が課税される場合があります。
介護保険についても、住民登録している自治体や利用するサービスの種類によって手続きが異なるため、将来的に介護サービスを利用する可能性がある場合は、事前に自治体へ相談しておくとよいでしょう。
国土交通省でも、二地域居住の推進に向けて住まいや地域サービスなどの環境整備を進めています。
東京と神奈川の二拠点生活は賃貸から始めるのがおすすめ
東京と神奈川で二地域居住を始める場合、神奈川側の住まいを購入するか、賃貸住宅を借りるかで迷う方もいるでしょう。
長期的に暮らす予定であれば住宅購入も選択肢になりますが、初めて二拠点生活をする方には、まず賃貸住宅から始める方法がおすすめです。
賃貸住宅なら、実際に暮らしてみて生活環境が合わなかった場合でも、契約条件に応じて住み替えを検討できます。
例えば、最初は鎌倉に住んでみたものの、観光客の多さが気になった場合、藤沢や小田原など別の地域を検討することも可能です。
また、年齢を重ねるにつれて、医療機関へのアクセスや交通の利便性を優先したくなることも考えられます。
特に60代以降は、将来的な生活の変化に柔軟に対応できる住まい方を選ぶことが大切です。
いきなり年間契約を結ぶのが不安な場合は、ホテルやマンスリーマンションなどを利用して、数日から数週間程度の滞在を経験してみるのもよいでしょう。
観光では気づかなかった買い物のしやすさや交通事情、周辺環境などを確認できます。
さらに、バリアフリー設備や見守りサービスなどを重視したい方は、シニア向け賃貸住宅を選択肢に入れる方法もあります。
東京と神奈川のどちらを主な生活拠点にするかを含め、無理なく続けられる住まい方を検討しましょう。
東京と神奈川の二地域居住で自分らしいセカンドライフを
東京と神奈川の二地域居住(二拠点生活)について紹介しました。
東京の便利な生活環境を維持しながら、神奈川の海や山、温泉、歴史ある街並みを楽しめるのは、東京と神奈川を組み合わせた二拠点生活ならではの魅力です。
新宿区と鎌倉市、品川区と逗子市・葉山町、千代田区と小田原市など、東京側の拠点によっても相性のよい地域は異なります。
一方で、二拠点分の住居費や交通費、医療環境、将来的な移動手段など、事前に考えておきたいこともあります。
特に60代以降は、現在の暮らしやすさだけでなく、10年後、20年後も無理なく生活できるかという視点が重要です。
まずは気になる地域に短期間滞在し、実際の生活環境を確かめるところから始めてみてはいかがでしょうか。
東京と神奈川の二地域居住は、住み慣れた街とのつながりを保ちながら、新しい楽しみを見つけるセカンドライフの選択肢になりそうです。
【二拠点生活(二地域居住)に関する記事】
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