
SNSや若者同士の会話では、次々と新しい言葉が生まれています。
最近見かける表現のひとつが「ギュン」です。
「キュンなら知っているけれど、ギュンって何?」「キュンを言い間違えたの?」と思った人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「ギュン」とはどのような意味なのか、「キュン」との違いや実際の使い方とともに、若者言葉に詳しくない人にもわかりやすく解説します。
ギュンとは?

「ギュン」は、心を強くつかまれたり、一瞬で感情を大きく動かされたりしたときの感覚を表現する言葉として使われています。
ただし、「ギュン=必ずこの意味」という明確な定義があるわけではありません。
SNSを中心に使われる感覚的な表現であり、「キュン」よりもさらに強いときめきを表すような使われ方もみられます。
心を強くつかまれた感覚を表す言葉
「ギュン」を理解するうえでわかりやすいのが、「キュン」と比較することです。
「胸がキュンとする」という表現は、以前から広く使われてきました。
好きな人から優しい言葉をかけられたり、思いがけない仕草を見たりして、ときめいた経験がある人もいるでしょう。
「ギュン」も基本的には、こうした心が大きく動く感覚を表現するときに使われます。
ただ、「キュン」では物足りないほど強く心をつかまれたときに、「ギュン」と表現することがあります。
「キュン」が胸の奥で小さくときめく感覚だとすれば、「ギュン」はもっと強く、一気に心をつかまれるようなイメージと考えるとわかりやすいでしょう。
もちろん、これはあくまでも感覚的な違いです。使う人によってニュアンスは異なります。
恋愛や「推し」に対して使われることがある
「ギュン」は、恋愛だけに使われる言葉ではありません。
近年のSNSでは、好きなアイドルや俳優、アニメ・漫画のキャラクターなど、いわゆる「推し」に対する感情を表現する言葉が数多く生まれています。
例えば、推しがいつもとは違う表情を見せたときや、ライブで印象的な仕草をしたとき、公開された写真があまりにも魅力的だったときなどです。
そんなときに、「この写真はギュン」「今日の推し、ギュンすぎる」などと表現することがあります。
つまり、「ギュン」は恋愛的なときめきだけでなく、好きな対象を見て感情が強く揺さぶられたときにも使える表現なのです。
「ギュン」と「キュン」の違いは?

「ギュン」と聞いて、多くの人が最初に思い浮かべるのが「キュン」ではないでしょうか。
両者は似たような場面で使われますが、感じ取れる感情の強さには違いがあります。
「キュン」より強い感情を表す使い方
一般的な「キュン」は、胸が締め付けられるようなときめきや、かわいらしい感情を表現する言葉です。
例えば、好きな人と目が合ったときに、「目が合ってキュンとした」という使い方ができます。
一方の「ギュン」は、それよりもさらに強く心をつかまれた感覚を表すように使われます。
「目が合っただけならキュンだけど、そのあと笑顔を向けられてギュンとした」といったイメージです。
「キュン」から「ギュン」へと音を変えることで、感情が一段階強くなったことを表現しているとも考えられます。
ただし、「キュン=弱い」「ギュン=強い」という正式なルールが存在するわけではありません。
あくまでも、若者やSNSユーザーが感情を強調するために使う表現のひとつとして理解しておきましょう。
「胸キュン」「ズキュン」とはどう違う?
ときめきを表す言葉には、「胸キュン」や「ズキュン」もあります。
「胸キュン」は文字通り、胸がキュンとするような恋愛的なときめきを表す、比較的幅広い世代に知られている表現です。
一方、「ズキュン」は、心を撃ち抜かれたような強い衝撃を表現するときに使われます。
「ギュン」も強い感情を表現する点では似ていますが、よりSNS的で、その場の感情を勢いよく表現する言葉として使われることがあります。
いずれも厳密に使い分ける必要はありません。
「心を動かされた」「ときめいた」「一気に心をつかまれた」といった感情を、音の響きを使って表現している言葉だと考えると理解しやすいでしょう。
「ギュン」はどんなときに使う?

では、実際に「ギュン」はどのような場面で使われるのでしょうか。
代表的な場面を見てみましょう。
好きな人の言動に心をつかまれたとき
まずは恋愛です。
好きな人がふと見せた笑顔や優しさなどによって、強くときめいたときに「ギュン」と表現できます。
例えば、普段は無口な人から突然「今日の服、似合ってるね」と言われた場面。
単なる「うれしい」では表現できないほど心をつかまれたなら、「ギュンとした」と表現するイメージです。
恋愛ドラマや恋愛リアリティー番組などを見ていて、登場人物の言動に対して「今のはギュン!」と感想を投稿するような使い方も考えられます。
推しの仕草やビジュアルを見たとき
現在の若者文化を理解するうえで欠かせないのが「推し」です。
「推し」とは、自分が特に応援しているアイドルや俳優、歌手、キャラクターなどを指す言葉です。
推しの新しい写真が公開されたとき、普段とのギャップを感じる姿を見たとき、ライブでファンサービスを受けたときなど、感情が一気に高まることがあります。
そんな瞬間にも「ギュン」が使われます。
特にSNSでは、文章で細かく説明するよりも、
「無理、ギュン」
「これはギュンすぎる」
など、短い言葉で感情そのものを表現することがあります。
ドラマ・漫画・アニメなどで感情が大きく動いたとき
「ギュン」の対象は、実在する人物だけとは限りません。
ドラマや映画、漫画、アニメなどの登場人物に対して使うこともできます。
例えば、物語の中で普段はそっけない人物が突然優しい一面を見せた場面。
こうした「ギャップ」に心をつかまれて、「このシーン、ギュンとした」と表現することがあります。
若者言葉には、感情を細かく説明するのではなく、短い言葉や音によって直感的に伝えるものが少なくありません。
「ギュン」もそのひとつと考えるとわかりやすいでしょう。
「ギュン」の使い方を例文で紹介
「ギュン」は、一般的な辞書に載っている言葉のように決まった使い方があるわけではありません。
そのため、実際の会話をイメージすると理解しやすくなります。
例えば、「今の笑顔、ギュンとした」「このシーンはキュンじゃなくてギュン」「推しの新しい写真、ギュンすぎる」といった使い方です。
いずれにも共通しているのは、「心を強くつかまれた」という感情です。
「かわいい」「かっこいい」「好き」と説明する代わりに、「ギュン」の一言で感情の大きさまで伝えようとしているのです。
「滅なんだけど。でもギュンです。」とは?
さらにユニークなのが、「滅なんだけど。でもギュンです。」という表現です。
初めて見る人にとっては、「滅びるの?」「ギュンって何?」と、ますます意味がわからなくなってしまうかもしれません。
若者言葉として使われる「滅」は、文字通り何かが滅びることを意味しているとは限りません。
SNSなどでは、強烈な出来事や感情に圧倒され、「もう無理」「感情がもたない」といったニュアンスを、大げさかつユーモラスに表現するために「滅」が使われることがあります。
そこに「ギュン」が加わった、「滅なんだけど。でもギュンです。」という表現なら、「感情がもたないほどの衝撃だけれど、それでも強くときめいている」といった複雑な感情を表していると解釈できます。
例えば、大好きな俳優が突然イメージチェンジをして、驚きとときめきが同時に押し寄せてきたとします。
「これはすごい」「かっこいい」「びっくりした」「好き」と一つひとつ説明する代わりに、「滅なんだけど。でもギュンです。」と表現するわけです。
一見すると意味不明にも思えますが、若者言葉では、このように短い言葉を組み合わせて複雑な感情を表現することがあります。
ただし、「滅」も「ギュン」も使う人や文脈によって意味合いが変わるため、「必ずこの意味になる」というわけではありません。
最近、SNSやインターネット上で、「好きすぎて滅」「尊くて滅」「かわいすぎて滅」といった言葉を見かけることがあります。 しかし、「滅びるという意味なの?」「なぜそんな言い方をするの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 実際には、本当に消えてしまうという意味ではなく、若者なら...
「ギュン」は心を強くつかまれたときに使われる表現

「ギュン」は、心を強くつかまれたり、強烈にときめいたりしたときの感覚を表現する言葉として使われています。
昔から使われている「キュン」に近い言葉ですが、「キュンでは足りないほど強く心を動かされた」というニュアンスで使われることもあります。
また、恋愛だけでなく、アイドルや俳優、アニメ・漫画のキャラクターなど「推し」に対する感情を表現するときにも登場します。
「滅なんだけど。でもギュンです。」のように、一見すると意味がわからない若者言葉も、それぞれの言葉が表している感情を知ると、何となく伝えたいことが見えてきます。
SNSで知らない言葉を見かけたときは、「日本語として正しいか、間違っているか」だけで考えるのではなく、「どんな感情を伝えようとしているのか」に注目してみると、若い世代の言葉をより楽しめるかもしれません。
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